認証

公証人が行う認証とは,文書作成者の署名や押印がなされた文書(私署証書)に対し,その署名や押印が作成者のものであることを公証人が証明する制度です。署名認証もしくは私署証書認証とも言われます。持ち込まれた私署証書に公証人が作成した認証文を合綴してお返しいたします。

 

公証人が認証することができるのは私署証書に限られるため,官公庁が発行した公文書(公印)に対して認証をすることはできません。なお、公文書(公印)に対しては外務省で公印証明もしくはアポスティーユを取得することができます。(詳細は外務省のホームページでご確認ください)

 

不動産所有者が登記済権利証を紛失した場合,登記の委任状に認証を受けておくと,その後の手続が簡略に行われますし,DV(家庭内暴力)の被害者が保護命令を受けるために,一定の場合に認証(宣誓認証)を受けた供述書面が必要とされています。また,平成19年4月から施行されている離婚時年金分割制度では,年金分割の合意は,公正証書でするか,そうでない場合には合意書に認証を受ける必要があるとされています。

 

私署証書認証には,次の認証方法があります。

  面前認証・・・公証人が見ている前で,文書作成者が署名や押印をしたことを認証する。

  面前自認・・・文書作成者が公証人に対し,持参した文書になされている署名や押印が自己     

         のものであることを認めたことを認証する。

  代理自認・・・文書作成者の代理人が公証人に対し,持参した文書になされている署名や押

         印が作成者本人のものであることを作成者自身が認めている旨を代理人が述

         べたことを認証する。

海外の提出先の機関や認証対象の書類の属性によっては,代理自認の方法で取得した認証では認められず,面前署名や面前自認に限られるものもあるようですので,事前に提出先などにご確認ください。

 

 

公証人が行う認証には,署名認証のほかに,宣誓認証と謄本認証という認証があります。

 

宣誓認証とは,文書の作成者が,公証人の前で,文書の記載内容が真実であることを宣誓し,その文書に署名又は押印したことを公証人が認証する制度です(公証人には宣誓施行権限が与えられています)。もし文書内容に偽りがあると偽証となり,文書の作成者は過料の制裁を受けることになるので,通常の署名認証以上に真実性が担保されます。

宣誓認証は,訴訟の当事者又は証人が法廷で供述するのに代えて(又はその準備として),供述内容を書面で裁判所に提出するため利用し,あるいは後日の紛争や誤解を防止するため予め記録として保存しておくため利用するなど,広く利用することができます。

宣誓認証の際には,認証対象となる書類を2通ご持参いただき,そのうち1通は認証後お客様にお返しし,もう1通は公証役場で20年間保管します。

 

謄本認証とは,嘱託人が提出した私署証書の写しが,その原本と対照して符合する場合,その旨を公証人が認証するものです。


 

 

外国文の認証

 

認証の大部分は,外国語で書かれた外国向けの文書について行われてます。(外国語で作成された文書の認証,あるいは外国で使用する目的で作成された文書の認証という意味で,外国文認証と呼ばれます)

 

外国向けの文書の認証の場合,その文書を提出する国によって,公証人の認証を取得した後の手続が異なります。

原則として、

 1)提出先がハーグ条約加盟国の場合

    公証人の認証の後,法務局長の公印証明及び外務省担当官のアポスティーユを受ける。

 2)提出先がハーグ条約加盟国でない場合

    公証人の認証の後,法務局長の公印証明及び外務省の公印確認を受け,さらに当該国の

    駐日公館による領事認証を受ける必要があります。

 

『アポスティーユ』の説明はアポスティーユ(付箋による証明)を,外国文私文書認証の手続一般の説明は私文書の認証手続を(いずれも外務省ホームページより)ご覧下さい。 また,ハーグ条約加盟国についても外務省ホームページでご確認ください。

 

この原則についても,東京法務局所属,横浜地方法務局所属及び大阪法務局所属の公証人が認証する際に,公証役場で法務局長の公印証明と外務省担当官のアポスティーユ(又は公印確認)まで簡単に手続ができるという例外(ワンストップサービス)がありますし,公証人の認証だけで領事認証を受けることが可能な駐日公館もあります。


また,提出先によっては,公証人の認証だけで十分で,上記の外務省の証明や駐日公館の領事認証までは提出先が求められていないケースなどもあるようですので,どこまでの認証・証明を受けるべきか,認証手続きにお越しになる前に,必ず提出先にご確認ください。


 

認証嘱託のための必要書類

  

 

【署名者(文書作成者)が個人の場合】

 

1 署名者本人が役場に出向く場合(面前署名・面前自認)・・・次の(1)又は(2)

 

  (1) 署名者の身分証明

      運転免許証,パスポート,マイナンバーカードなど官公署発行の顔写真付きの証明


  (2) 署名者の印鑑登録証明書(3か月以内に発行されたもの)と実印

 

 

2 代理人が役場に出向く場合(代理自認)・・・次の(1)+(2)+(3)

 

  (1) 署名者の印鑑証明書(3か月以内に発行されたもの)


  (2) 署名者から代理人への認証手続きに関する委任状


  (3) 代理人の身分証明

     ・運転免許証,パスポート,マイナンバーカードなど官公署発行の顔写真付きの証明

     もしくは

     ・印鑑登録証明書(3か月以内に発行されたもの)と実印

     のどちらか

      

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【署名者(文書作成者)が法人役員又は従業員として署名している場合】

 

1 署名者本人が役場に出向く場合(面前署名・面前自認)

   署名者が登記されている法人役員は(1)+(2)

   その他は(1)+(2)+(3)+(4)

  

  (1) 法人登記簿謄本(現在事項証明)(3か月以内に発行されたもの)

    署名者が法人代表者の場合は,資格証明書でも可。


  (2) 署名者の身分証明

      運転免許証,パスポート,マイナンバーカードなど官公署発行の顔写真付きの証明

      署名者が法人代表者の場合は,代表者印の印鑑証明書(3か月以内に発行されたもの)

       と代表者印でも可。


  (3) 署名者の在籍証明書

      署名者の役職を法人代表者が証明し、法人代表者印が押印されている証明書

 

  (4) 法人代表者印の印鑑証明書(3か月以内に発行されたもの)

 


2 代理人が役場に出向く場合(代理自認)・・・次の(1)+(2)+(3)+(4)

 

  (1) 法人登記簿謄本(現在事項証明)(3か月以内に発行されたもの)

     法人代表者の場合は,資格証明書でも可 


  (2) 署名者が法人代表者の場合は,代表者印の印鑑証明書(3か月以内に発行されたもの)

     署名者が法人代表者以外の場合は,次の3点

     ・署名者の印鑑証明書(3か月以内に発行されたもの)

     ・署名者の在籍証明書(3か月以内に発行されたもの)

        署名者の役職を法人代表者が証明し,代表者印が押印されている証明書。

        なお、役職とともに、署名者が役職上使用している印鑑についても法人代表者

        が証明した場合(在職・職印証明書)は、上記の署名者の印鑑証明書をこの証

        明書で代用することができます。

     ・法人代表者印の印鑑証明書(3か月以内に発行されたもの) 


  (3) 署名者から代理人への認証手続きに関する委任状 


  (4) 代理人の身分証明

     ・運転免許証,パスポート,住民基本台帳カードなど官公署発行の顔写真付きのもの

     もしくは

     ・印鑑登録証明書(3か月以内に発行されたもの)と実印

     のどちらか

 

 

*印鑑証明書や法人登記簿謄本などは原則ご提出いただきますが,お客様からの申し出により,

 原本(オリジナル)を返却(原本還付)することもできます。

 原本還付をご希望の際は,原本及びそのコピーをご持参ください。

 

*認証の対象となる書類にパスポートのコピーが含まれている場合,公証人がコピーとパスポー

 ト原本を照合しますので,認証手続きの際に必ずパスポート原本もご持参ください